入国管理局コンサルティング
オーバーステイ、不法滞在、入国拒否等の解説

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就労ビザや国際結婚手続は■あさひ東京総合法務事務所
入国管理局の専門家
りんかい線の東京テレポート駅に着きました。
駅を出ていきなり見える観覧車。東京入国管理局側からも少しだけ見えます。ということはこれに乗れば入国管理局が見えるかも。

入国拒否と外国人

入国拒否は日本人には馴染みがないと思います。私は以前、学生のころ、海外旅行に行き、日本へ戻ってきたとき、自分の国に帰ることは当たり前のことだと思っていて、「入国拒否」など微塵も心配していませんでした。しかし、今のように入国管理局をよく知るようになってからは、「日本人のフリして入国しようとする偽装日本人」もいたりするわけで、あのときの空港の入国管理局職員もそういう目で審査していたのかなとか、もし間違えられていたら、などと考え、適正な審査手続の実現の重要性を考えさせられます。今ではどこの国の入国管理局もミスすることは知っているので、海外旅行も慎重に行わねばなりません。

Q:勉強で数年間在留期間延長をしながら在留した後、いったん帰国し、その後、短期で来て、観光ビザ等の短期滞在を反復して、成田空港に入国拒否されたときはどうすればよいでしょうか。また、「短期語学研修ビザ」というものはありますか。
A:一般に、まず、「ビザ」、「VISA」、「査証」、「在留資格」という言葉が混同されており、用語に使い方に問題があるので、まず、整理致します。まず、「短期語学研修ビザ」なるものはなく、正確には、短期滞在で日本語学校等へ通う目的で申請する査証及び上陸許可による在留資格のことと思われます。そして、設例には書かれてありませんが、数年間は「在留期間延長をしながら」在留したというのですから、日本語学校や専門学校等へ通ったのでしょう。したがって、就学や留学の在留資格を経由していたと推定できます。しかし、帰国し、その後来たときには、短期滞在というわけですから、再入国許可は無く、従前の留学等の在留資格は無くなっていたと推定できます。そして、次に来たときの曰く「観光ビザ」ですが、これも「観光ビザ」なるビザは日本の場合には法律用語ではなく、正確には、この文脈では、「短期滞在」の査証及び在留資格で、観光を目的とした、という意味合いで使われています。
 なぜ、このように法律用語の用法にうるさく言うかと申しますと、まさにこのような設例で勘違いして上陸拒否される原因の一つになっているからです。
 そもそも、このような設例の場合、短期滞在を反復したこと「だけ」が、上陸拒否の理由なのではありません。たとえば、上陸の目的が「知人訪問」の場合、これは、明らかに「観光」ではありません。したがって、虚偽の目的を詐称して査証や上陸許可を得ていたということになり、虚偽申請ですから、それ自体が、上陸が不許可になる原因なのです。そして、この人の場合、外務省と入国管理局を詐欺的手段により欺罔して、在留資格を騙取して入国したということになり、ブラックリストに搭載されることがあるのです。ブラックリストに搭載され、根本的に信用を失っている場合、上陸どころか、査証も発給困難になるでしょう。なお、「成田空港」と「入国管理局成田空港支局」は異なり、上陸拒否したのは、「成田空港」ではなく「入国管理局成田空港支局」です。入国管理局成田空港支局は、入管の一部です。そして、入管は行政です。そして、行政は法令によって運用されています。したがって、まず、法令を知り、次にその実際の運用を知らねばなりません。
 このような場合、コンプライアンスの見地からは、初めから、査証申請するときも目的を詐称せず、真実の内容で申請しなければなりませんし、EDカードの「Purpose of visit」の欄も、「Others」にチェックを入れ、何をしに行くのか括弧内に付記しておくべきですし、招へい理由書や身元保証書等の資料も用意しておくべきなのです。
 なお、上陸拒否されたら、旅券に「退」というマークを付けられてしまいます。「退」(退去命令)の字が消えるよう、旅券を新しい旅券に変えたところで、同じことです。このような場合は回復は困難であるため、事前の予防が大切なのです。

Q:逆に日本人が海外へ行く場合の入国目的や入国拒否と比較するとどうでしょうか。
A:話を転じて、日本人が海外へ行く場合で、真の目的が知人訪問であるのに、入国目的の審査の際、敢えて、「観光目的」と言え、というアドバイスがかなりみられます。その理由は、たとえば、「わが国に誰か知人はいるか。」という質問にYESと回答したり、「知人訪問」である等と答えた場合、当然、どういう関係なのか、という質問になるため、それが煩雑なので、避けるべし、というわけです。このアドバイスは、これを一般化することはできません。国にも制度にも、またその時期によっても違うでしょう。
 なるほど、一回くらいちょっとだけ、日本人がその国に気軽に行くような場合、そういうアドバイスがなされがちなのかもしれません。しかし、入国管理制度というのは、そんなに単純なものではありません。日本の場合、私のようなプロは、真実の目的を回答するよう、アドバイスします。これは、職務倫理上も当然なのですが、実際上も最後には、それが正しいアドバイスなのです。一般に、「外国人」は上陸拒否されたらどうしよう、という不安の余り、虚偽の回答=「観光目的です。」と回答してしまうわけですが、それは少なくとも、日本の入管のシステムでは妥当しません。真実の目的を回答し、それに相応する立証資料等を準備するしかないのです。
 では、外国の入管システムはどうでしょうか。外国の入管システムを詳しく知っているのは、その国の入管専門の法律家であることが一般です。しかし、それに日本人が直接アクセスするのは困難な場合があります。そういう場合には、その国にいる知人・友人・恋人等を通して、そうしたプロに聞いておいたほうがよい場合があるのです。


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行政書士・古川峰光(こがわみねみつ)
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