入国管理局コンサルティング
オーバーステイ、不法滞在、入国拒否等の解説

お気に入りに追加

就労ビザや国際結婚手続は■あさひ東京総合法務事務所
入国管理局の専門家
お台場の野原。
観覧車の近くは遊園地のようなところですね。
観覧車に乗ってみました。東京入国管理局は見えるでしょうか。



国際養子縁組

国際養子縁組と入国管理局、外国人が関わる場面について検討致します。このテーマも案外知られていないものです。なお、帰化についても、これをすると「入国管理局と縁が無くなる」という意味で触れてあります。

Q:「婿養子になれば日本国籍がとれるらしい」という話を誰からか聞いてきました。そのような手続きだけで、本当に帰化できるのでしょうか。
A:帰化するのに養子だけで「当然に許可される」というような制度はありません(なお、国籍法8条2号等参照。)。この「養子」という制度は不思議なほど、多くの方が、様々なトラブルの場面で、「養子なら何とかなるか?」という類の発想を抱くようです。
 結論から言って、いわゆる外国人の出入国管理や帰化の場面では、特に、「成人同士の養子」は、ほとんどの場合、原則として、「あまり」意味はありません。また、本当は養子縁組の意思がないのに、養子縁組する場合、それは偽装結婚ならぬ「偽装養子縁組」で、公正証書原本不実記載罪(犯罪)となる虞があります。
 養子縁組だけで「当然に」帰化許可されるなどというシステムがありましたら、今頃、日本は帰化した元外国人がたくさんおられることになるでしょう。なお、養子で有利になる場合はあります。しかし、虚偽の養子縁組は許されません。
 なお、例外として、最近、同居している成人同士の養子縁組で退令を取り消した裁判例があり、今後も注視してゆかねばならないテーマにはなると思います。もし、この縁組での在特というカテゴリが確立した場合、偽装縁組関係が頻発することとなり、実態調査の需要は増し、入国管理局の苦労は増えるでしょう。他方、タイ人のMさん事件のような、縁組事案であそこまで入国管理局が渋る必要があったのか、疑問が出てきて、この裁判例は、養子縁組を重視しない実務と整合性が無い感もあります。

Q:妻の連れ子(外国人)が、日本に入国して、日本の中学校に通っているところです。日本に来てすぐ養子縁組の手続きを開始したのですが、裁判所からまだ許可されません。観光ビザで入国しているため、ビザの更新や延長を申請したいのですが。
A:この設例では、なぜ最初に養子縁組手続きを始めて、しかもそれを待っているのかが問題です。連れ子であるならば、養子かどうかは、定住者の在留資格の許否の審査では、基本的に関係ありません。細かな事情は定かではないですが、このような設例では、最初の段階ないし裁判所での縁組手続と前後ないし同時進行で、すぐ認定の申請をすべきだったとも言えるでしょう。
 次にこのサイトで何度も繰り返しているように、「観光ビザ」なるものはありませんが、短期滞在で在留している場合、その更新は「渋い」場合が多いでしょう。入国管理局の短期滞在部門のカウンターで毎日、多くの外国人が「短期滞在は人道的理由が無いと更新できません!」、「この理由は人道的理由になりません!」などと言われて帰ってゆくものです。私はたまにそばで見かけたりしますが、毎日毎日あまりに多く、また追い帰されていると思いながらも、一人ひとりに教えるわけにもゆきません。本当は更新できる(場合がかなり多い)のですが、詳しくはここには書きません。私は入国管理局の妨害をするのが行政書士の仕事だとは考えていないためです。プロの行政書士はその気になれば、実際、色々とできますが、新聞記者と同じで、取材源との信用関係が重要なので、敢えてそういうことはしないようにしています。
 「法令を解釈する権限はウチにある。」とか「解釈の幅」だとか何とか抗弁されますが。短期の更新を抑制しているのは政策的な理由もあるのだと思われ、理解できる側面もあります。しかし、そのせいか、専門家でも勘違いしている人が多いです。ちなみに、不法滞在絡みのテーマに至っては、学者の本に堂々と間違いが書いてあるほどです。学者(大学の教授等)も入国管理局に翻弄されるんですね。
 この設例のケースの場合、「現在の運用」では、「短期」の「更新」申請を行い、かつ、「認定」の申請をすることになることは、検討の対象になるでしょう。そして「2段階ステップ方式」で、「認定」付きの「変更」申請になる場合が想定できるでしょう。「短期」と「認定」に限っては「重畳申請」は、「基本的には」、可能かつ適法です。繰り返しますが、専門用語は正確に覚えて下さい。他方、航空券や旅費等を無駄にして、チケット会社等を儲からせたい場合には、それも一つの選択肢かと存じます。ただ、事案によっては、いったん出国すると、もう容易に戻って来れない場合もあります。

Q:子どもを国際養子縁組をすれば日本にいさせられますか。
A:仮に「6歳未満」の「普通養子縁組」や特養だとして、縁組は許可されても、今度は、その子どもの在留資格が許可されねばなりません。こちらのほうも、3、4か月以上かかる場合はあります。また、短期滞在からの変更は原則、許可されない決まりであることにも留意が必要です。
 国際養子縁組の場合、入管は、「人身売買」ではないか、にも注意を払います。審査では、そのようなものではないことの立証を行う必要もあります。
 なお、付言しておくと、たとえば、8歳の子どもや12歳の子どもを国際養子縁組しても、それだけでは、その子どもは日本に長期間いるための在留資格が付与されません(配偶者の連れ子は別論です。連れ子ではない事案を前提とします。)。それが、有名なタイ人のMさん事件です。ただ、私は、最近、独自の方法で、類似の事例を解決する一つの手法を見出しました。近時の法改正と関係があるのですが、もちろん、行政書士ですから、完全に適法な方法ですし、「入在」に確認済です。但し、どんな人にも適用があるわけではありません。タイ人のMさん事件の場合はやはり難しかったとは思います。
 なお、よもやま話ですが、入管業務の行政書士を選ぶとき、たとえば「入在」って何だかご存知ですか?という質問に即答できない先生はモグリです。参考になるので、覚えておいてよいでしょう。たとえば、私の場合、入管の責任者クラスと専門的なことを話すとき、「入在が・・・」とか、「ただ、入在では・・・」とか、「しかし、入在の・・・」などというだけで会話になります。

■このサイトへのリンクは自由です。■
行政書士・古川峰光(こがわみねみつ)
プロフィールと連絡先はこちら。
仕事、取材、執筆のご依頼お受けし致します。
COPY RIGHT (C) Kogawa, Minemitsu and its licensors ALL RIGHTS RESERVED.
弊社運営サイトの内容やデザインは公正証書で全体を確定日付で保全しております。無断での模倣等を禁じます。